香肌小学校の周辺は畑・田んぼ・山・川など学びのフィールドに生命がいっぱいです。
また、山村の歴史・文化、そして生活を地域の方々から学ぶ機会の多さから、お互いの心も学びあいます。
在校児童全員が出席して、新一年生を迎えます。
一人一人の役割が大きい香肌っ子。
どんな子が新しい仲間になるのか期待がふくらみます。
花がいっぱいで明るい体育館で、新しいスタートが始まります。
波瀬・森・川俣という3地区が合わさってできた香肌小学校では、3年毎にそれぞれの地区を遠足で回ります。
和歌山街道沿いに発達した宿場町があったり
蓮ダムを有する山々に囲まれている地区があったり
地域の方がガイドをしてくれて、児童を歓迎してくれます。
4月と9月に花の種まきをします。
地域の方々が花ボランティアグループを作ってくださっており、種まき・ポットに植え替え・花壇作り・片付けまで毎年指導してくれています。
フラワーブラボーコンクールも参加している香肌小の花壇はいつも花でいっぱいです。
野菜の苗植えを5月と9月に行います。
JAさんの「活き活きクラブ」に登録している香肌小学校の畑ボランティアグループと一緒にじゃがいもや玉ねぎ、さつまいも、ブロッコリーなどを全校の畑で育てています。
収穫後は持ち帰ったり給食に使ってもらったり道の駅飯高駅に出荷もしています。
地域で田んぼをされている方のところで、手植えの田植え体験をさせてもらっています。
水が張られた田んぼ、線で点が記されたところにきれいな苗を植えていきます。泥の中で腰をかがめて歩く動作は田植えでなければ体験できないこと。
今はほとんど機会作業の田んぼ仕事ですが、昔はこうして人々が協力して手植えをしていたことがわかる大切な体験です。
トレイに種をまいて、ポットに植え替えて育てていた花の苗を、いよいよ花壇に植え付けします。
どの花の苗をどこに置くかを教えてもらい、よく整えられた土に一つ一つ定植していきます。
香肌小学校の特徴の一つに花が多いことがありますが、CSボランティアさんと児童での協力により毎年多くの花に囲まれることができています。
かつては地域運動会も兼ねていたという香肌小学校の運動会は、保護者や地域の人も参加できる競技がたくさんあって一生懸命なこどもたちを応援しながら大人も全力で楽しめます。
全児童の入場行進や応援合戦、ダンス競技や全員リレーなど、どの子の姿も見逃すことができません。
地域とアマゴ稚魚放流
きれいな水環境を守る教育の一環で行われるアマゴの稚魚放流(1~4年生)と釣り体験(5,6年生)は
漁業協同組合や釣具屋さん、蓮ダム管理所も協力して行われる毎年子どもたちにも人気の活動です。
令和4年度の稚魚放流は、飯高町のもう一つの小学校である宮前小学校の低学年と合同で行いました。
高学年のお楽しみは川釣りです。
放流してもらっていた天然の釣り場で、地域の釣り人たちに教えてもらいながらの体験です。
どこに針を垂らせばいいのか、竿の動かし方など実際に学べるのはきれいな川があって、力を貸してくれる人たちのおかげです。
たくさん釣れたらお楽しみに保存しておきます。
学校の畑でCSボランティアさんたちと育てて収穫した野菜を、高学年の授業として道の駅に出荷もしています。学校で袋詰めして、レシピを付けて、現場で他のものと比較して値付けをします。
じゃがいも、タマネギなどの他にも、学級園で育てたポップコーン用のトウモロコシや、切り干し大根など、毎年工夫して出荷を楽しんでいます。
商品が売れると道の駅から連絡があるので、完売を目指して自ずから売り方の工夫を考えることができています。
7月後半の晴れた日は毎日のようにプールの授業があります。低学年は浅いプールで、高学年は深いプールで、それぞれに合わせたきめ細やかな指導が行われています。
プール開きの前は全校で協力して(地域のボランティアさんが入ることもあります)プール掃除をします。
汚れの溜まったプールを協力してごしごしと自分たちできれいにしていきます。
以前は5,6年生は学校で宿泊、3,4年生は夜は家に帰る形で行われていたキャンプ行事
ここ数年は全校でのデイキャンプとなて、夜に解散となりましたが
地域でカヌー体験を提供しているi sierraさん協力でカヌーに乗れるようになっています。
夕方からは班に分かれてご飯を炊いてカレーを作ります。異年齢混合班で役割分担をして、自分たちで作るカレーは特別美味しそうです。
カレーに使う玉ねぎとじゃがいもは学校の畑で収穫したものです。
キャンプファイヤーを囲んでみんなでレクリエーションをしたり
大きな望遠鏡を持った理科の先生が星空観察を教えてくれたりと本当に盛沢山です。
学校の裏に山があり、隔年で林業体験の機会があります。
地域の林業家さんに来てもらい、教室で山のお話を聞いてから実際に学校林を訪れ、気を伐採するところを見学します。それから丸太に切った木を運び出します。
目の前で林業の仕事が見れる機会は子どもたちの心に山と人のつながりを印象付けてくれます。
8月は登校日があり、平和学習を行います。
戦争の記憶を風化させず自分たちの未来を守るための教育の中で、平和って何だろうか、どんな世の中を生きていたいのか、考えて意見を出し合います。
特別講師が来て下さることもあり、子どもたちはいろいろな大人の話を聞いて、考えに触れ、自分の考えを育んでいきます。
香肌小学校のある香肌峡が一番賑わうのが川遊びの楽しめる夏です。
親子山村留学実行委員会は学習会の日に合わせて
午前中は学校見学、午後は川遊びの企画をしています。
保護者の方に学校の見学をしてもらい、児童の様子を見て、山村留学のイメージを高めてもらいやすくなっています。
9月になると稲刈り体験があります。
穂が実った稲を束ねて鎌で刈り、まとめてくくって天日干しにする昔ながらの作業を体験します。
一つの稲にどれだけの粒がついているのか数えたり、米をとった後のわらが何に使われてきたのかを学習したり、地域の田んぼがあることでいろいろな学びにつながる体験です。
地域で私設のミュージアムを作っておられる絵の先生が絵画の指導をして下さいます。
校内写生や校舎、また蓮ダムなど地域にお出かけして写生をすることもあります。
描けた絵は校内展示の他、飯高文化祭など地域行事で展示されます。
畑ボランティアさんと育てたサツマイモの収穫は毎年みんなが楽しみにしている秋の恒例です。
大きく育つ紅あずま、ねっとり甘い安納芋など、種類の違うお芋を収穫するのですが、夢中になって混ざってしまうのも毎年のことです。
大きなお芋、小さくつながったお芋たち、形の面白いお芋など、子どもによって様々なお気に入りがあります。たくさん収穫出来たら持ち帰ったり焼き芋に使ったりできるので、ドキドキしながらの楽しい体験です。
学習発表会前には、地域の華道の先生をお招きして、展示する生け花を各自で活けます。それぞれの個性が出る作品に仕上がります。
学習発表会では、1&2年、3&4年、5&6年の3クラスに分かれて、学習内容を寸劇で発表します。学年が上がっていくと、児童が知恵を出し合って台本から考えていきます。
後半の全校ダンスや合唱も見逃せません。
下旬の土曜日に開かれる親子PTA。近年は収穫したサツマイモを校庭で焚火をして焼き芋にして食べています。PTAの親睦を深めるため、体育館でのレクも行います。
昼前には漁業協同組合の方々のご厚意で、アマゴの食味会が行われます。
学校周辺を走るマラソン大会
少人数のマラソンは自分の記録との挑戦です。
低学年・中学年・高学年に分かれて走り、
他学年や観戦に来た保護者などの応援の力をもらって
本番で一番いいタイムを出す児童が多いです。
山に囲まれたグラウンドと校庭外周を走る姿は見る人に勇気を与えてくれます。
新春恒例の書初め会がランチルームで行われます。
松阪地域の新聞やケーブルテレビで放映されます。
また年賀状の風習を受け、「新年はがきコンクール」が児童会主催で行われ、新年の抱負を宣言する機会になっています。
特別賞や参加賞が設けられ、文房具などの景品は子どもたちの励みになっています。
2月になると、いよいよ6年生の卒業が近くなってきます。次年度の最高学年として5年生が中心となり、卒業を祝う会を企画運営します。どんな内容にすればお世話になった6年生に喜んでもらえるか、在校生たちが知恵を絞って考えます。
波瀬地域の方に教わって、朴の木の大きな葉っぱで包んだ郷土のお菓子である「でんがら餅」を高学年が作ります。
新型コロナウイルス感染症対策が必要ない頃は、いつもお世話になっている地域の方に手紙と共にプレゼントしていました。
低学年は桜餅作りをします。桜の葉は、春のうちに学校近くのものを採って保存しておきます。
6年生が卒業式前日に、思いを込めてろうそくの立ったフラワーアレンジメントを作ります。
人生の節目に作品作りを教えてくれるお花の先生が近くにいて、子どもたちを支えて下さることが本当にありがたいです。
学生服に身を包み、香肌小学校で最後の日を迎えます。前日までは私服の小学生であったのが、急に大きな姿に見えます。
香肌小学校の卒業式は全児童が参加して、卒業生と在校生がそれぞれの呼びかけを行う感動的な式です。
小学生時代を振り返るスライドもあります。
山村留学で香肌小の仲間になった子らのスライドも同じように作られて、とても温かい特別な式です。
他にも観劇や音楽鑑賞、学級行事、各種集会、交流学習など様々な行事もあります。
豊かな自然に囲まれた飯高町で、温かい地域の方に囲まれて子育てしてみませんか?
香肌小学校では、きめ細やかな少人数教育、多くの体験活動を大切にしております。
近畿地方・関西圏や名古屋圏からのアクセスも良いので、是非一度ご訪問ください!